RABIES 狂犬病
狂犬病は、狂犬病ウイルスによる感染症です。犬だけでなく人間を含むほぼ全ての哺乳類に感染する人獣共通感染症です。感染した動物の唾液にウイルスが含まれており、その動物に咬まれることで感染します。発症するまでの期間(潜伏期間)は、や2週間から1ヶ月前後です。
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SYMPTOMS 症状
神経過敏(物音に怖がる、隠れる)や凶暴的になり何にでも咬みつくようになります。このため、口からの出血、流涎(よだれ)、瞳孔が開く、水を怖がる、運動失調などの症状が見られます。最終的には、症状が認められてから7日以内に、呼吸の麻痺により死に至ります。
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TREATMENT 治療
発症するとほぼ100%死に至り、有効な治療法は確立されていません。また、狂犬病に罹患した犬は、人間への感染予防の観点から安楽死が行われます。
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PREVENTION 予防
狂犬病予防法という法律により、生後91日以上の犬は、年1回の狂犬病ワクチンの接種が義務付けられています。狂犬病の蔓延と愛犬を守るためにも、予防注射は必ず接種しましょう。
VACCINE 犬の混合ワクチン
混合ワクチンの接種は、家族である愛犬を、感染症から守るための有効な手段です。ワンちゃんが感染症にかかると、
混合感染(2種類以上の感染症にかかり、症状が複雑化)
人への感染(人獣共通感染症)
後遺症
死亡
などの危険があります。
混合ワクチンは、定期接種により効果が高まります。
幼犬期 生後2〜3カ月
母犬からもらう抗体(移行抗体)により、ワクチンの効果が弱くなるため、3〜4週おきに2〜3回の接種が必要になります。
成犬期 2歳頃〜
幼犬期に接種したワクチンの効果が弱くなってくる期間です。定期的に接種することで、予防効果を持続させることが重要です。
※接種プログラムに関しては、生活環境や健康状態によって異なります。詳しくは、獣医師と相談の上決めてください。
混合ワクチン接種は、ごくまれに副反応を引き起こすことがあります。
ワクチン接種後に、以下の様子が見られたら、速やかにご連絡してください。
嘔吐・下痢
元気・食欲の低下
顔の腫れ・むくみ
痒み、発赤
注射部位の痛み
※きわめてまれに、アナフィラキシーショックにより重篤な症状が起きることがあります。
ワクチン接種前の注意事項
以下の症状がある場合は、ワクチン接種を避けましょう。
熱がある、元気がない
極度に興奮している
妊娠・授乳中
ワクチン接種後の注意事項
1〜2日間は、激しい運動は控えましょう。
初めてのワクチンの接種後は、約1〜2週間は他の動物との接触は控えましょう。
当院では、『5種混合ワクチン』と『7種混合ワクチン』を取り扱っています。種類が多ければ良いというわけではなく、どちらを接種するかは、ワンちゃんの生活環境によります。5種と7種の違いは、レプトスピラに対するワクチンが入っているかどうかです。レプトスピラは、ネズミなど野生動物の尿に汚染された土壌や河川で感染する可能性があります。
キャンプなどの自然豊かな場所にワンちゃんを連れて行く機会が多い場合は、レプトスピラを予防できる7種混合を、それ以外のワンちゃんは5種混合を接種することをおすすめします。適切にワクチンを接種し、感染症から身を守りましょう。
※横にスクロールしてご覧ください。
5種 | 7種 | 感染症 | 死亡率・伝染性 | 主な症状 | |
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● | ● | 神経症状 | 犬ジステンパー | 死亡率【高】 | 高熱、目ヤニ、鼻水、食欲不振、 |
● | ● | 消化器症状 | 犬パルボウイルス | 死亡率【高】 | 激しい嘔吐・下痢、食欲不振、 |
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| 消化器症状 | 犬コロナウイルス |
| 胃腸炎、子犬:嘔吐、重度の水様性下痢 |
● | ● | 消化器症状 | 犬伝染性肝炎 |
| 発熱、腹痛、嘔吐・下痢、目が白く濁る、肝炎、子犬:まれに突然死 |
● | ● | 呼吸器症状 | 犬パラインフルエンザウイルス | 伝染力 | 咳、発熱、鼻水、元気消失 |
● | ● | 呼吸器症状 | 犬アデノウイルス2型 |
| 短く乾いた咳、発熱、くしゃみ・鼻水、 |
| ● |
| 犬レプトスピラカニコーラ型 | 死亡率【高】 | 発熱、黄疸、歯ぐきからの出血、筋肉痛、腎臓・肝臓疾患、脱水からの尿毒症 |
| ● |
| 犬レプトスピライクテロへモラジー型 | 死亡率【高】 | 発熱、黄疸、歯ぐきからの出血、筋肉痛、腎臓・肝臓疾患、脱水からの尿毒症 |
混合ワクチンの接種は、猫ちゃんの健康を守るのに有用です。ワクチンの接種で感染を完全に防ぐわけではありませんが、もし感染して発病しても免疫により、ウイルスを抑え、軽い症状で済む場合もあります。特に、他に同居している猫ちゃんがいる場合や外に出てしまう猫ちゃんは積極的に接種することをおすすめします。
ワクチンの接種プログラム
子猫の場合 生後1歳未満
生後8週齢に第1回、その1ヶ月後の12週齢で第2回のワクチンを接種します。その後は1歳齢で追加接種を行い、以降は猫ちゃんの状況によって定期的に接種します。
混合ワクチン接種は、ごくまれに副反応を引き起こすことがあります。
ワクチン接種後に、以下の様子が見られたら、速やかにご連絡してください。嘔吐・下痢
元気・食欲の低下
顔の腫れ・むくみ
痒み、発赤
注射部位の痛み
※きわめてまれに、アナフィラキシーショックにより重篤な症状が起きることがあります。
ワクチン接種前の注意事項
以下の症状がある場合は、ワクチン接種を避けましょう。
熱がある、元気がない
極度に興奮している
妊娠・授乳中
ワクチン接種後の注意事項
1〜2日間は、激しい運動は控えましょう。
猫の混合ワクチン
※横にスクロールしてご覧ください。
3種 | 5種 | 猫エイズ | 感染症 | 死亡率・伝染性 | 主な症状など |
---|---|---|---|---|---|
● | ● | – | 猫カリシウイルス | 伝染力【強】 | 流涙、結膜炎、鼻水、 |
● | ● | – | 猫ヘルペスウイルス性鼻気管炎 | 伝染力【強】 | 鼻水、くしゃみ、 |
● | ● | – | 猫汎血球減少症 | 死亡率【高】 | 嘔吐・下痢・血便、脱水症状、 |
– | ● | – | 猫白血病ウイルス(FeLV) | 持続感染し、 | 白血病による貧血・免疫力低下、 |
– | ● | – | 猫クラミジア | 伝染力【強】 | 目ヤニ、結膜炎、鼻水、くしゃみ |
– | – | ● | 猫免疫不全ウイルス感染症 | 発病し、 | 病期により様々免疫力低下、 |
当院では、『3種混合ワクチン』と『5種混合ワクチン』を取り扱っています。どちらを接種するかは、猫ちゃんの生活環境によります。完全室内飼育の猫ちゃんは3種混合で十分です。猫ヘルペスウイルスと猫カリシウイルスは、猫風邪とも言われます。幼い頃に、母猫や他の猫ちゃんから感染することが多く、どちらのウイルスも持続感染する性質があり、感染すると一生ウイルスを持ち続けます。猫ちゃんの多くは、これらのウイルスに感染しているとされていますが、ワクチン接種によって、ある程度重症化を防ぐ効果は期待できます。
また、猫パルボウイルスは感染力が非常に強く、人の体に付いて家の中に持ち込まれる可能性もあるため、完全室内飼育でもワクチンを接種した方が安心です。外に出る猫ちゃんで、特によく喧嘩したり、接触する機会がある場合は、5種混合の接種をおすすめします。猫白血病ウイルスは唾液中に、猫クラミジアは目ヤニや鼻水に含まれているため、完全室内飼育の猫ちゃんが感染する可能性は低いためです。大切な猫ちゃんを感染症から守る。ワクチンはその予防策です。