武蔵浦和どうぶつ病院ブログ BLOG

わんちゃんの子宮蓄膿症


※手術の写真が含まれます。苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

<どんな病気か?>
子宮蓄膿症は、その名の通り子宮に膿がたまってしまう病気です。
多くは大腸菌などの感染が原因となります。
通常は子宮内に大腸菌が侵入しても、細菌を排除するシステムにより、細菌感染が成立することはありません。
しかし、避妊手術をしていないわんちゃんでは、発情後に、細菌感染を防ぐバリア機能が上手くいかず、子宮蓄膿症を引き起こしてしまいます。

<症状は?>
初期ではほとんど無症状です。進行すると、
・元気、食欲の低下
・下痢、嘔吐
・陰部から膿が出る
・お腹が張っている
・多飲多尿
などの症状が見られることがあります。

<診断は?>
血液検査やエコー検査を行い、炎症の存在や膿がたまって大きくなった子宮などを確認します。

<治療は?>
・卵巣子宮摘出術
病気の根治のためには、膿がたまってしまった子宮と卵巣を摘出することしかありません。
・内科治療
アリジンというお薬を用いて治療されることもあります。ただし、アリジンは国内未承認で、海外から調達する必要があります。

今回、前日から元気と食欲がないわんちゃんが当院を受診されました。
お話しを聞くと、
・避妊手術をしていない
・お水をよく飲む
・数日前まで発情があった
とのことです。
各種検査を実施し、CRP(急性炎症反応)の上昇、エコーで大きくなり液体がたまった子宮の存在を認めたため、子宮蓄膿症が強く疑われました。

飼い主様とご相談し、翌日に卵巣子宮摘出術を実施しました。

このわんちゃんは手術翌日からとても元気になり、数日で無事退院することができました。

子宮蓄膿症は、発見が遅れると命に関わる病気です。
先に述べたような症状が認められた際は、速やかに動物病院を受診しましょう。

さいたま市南区 武蔵浦和どうぶつ病院

TEL 048-626-6526 ※当院は予約制です
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