猫ちゃんの膀胱炎・尿路結石の原因
猫ちゃんは泌尿器系の病気にとてもかかりやすい動物です。ある報告によると、猫ちゃんの5頭に1頭が膀胱炎や尿路結石症を経験すると言われ、その発症率は、わんちゃんの4倍とされています。
また、膀胱炎・尿路結石症を罹患したことがある猫ちゃんは、腎臓病にもなりやすいとされています。
<原因について>
もちろん猫ちゃんごとの体質や性質にもよりますが、原因は大きく分けて3つあります。
①水分不足☜超重要!
猫ちゃんの祖先は、もともと砂漠地方に生息していたリビアヤマネコであると言われています。
リビアヤマネコは、体に必要な水分摂取のほとんどを獲物(生の肉)でまかないます。
そのため、尿を濃く、少量にすることで、少々水を飲まなくても生きていくことができます。
水分摂取を食べ物だけでほぼまかなえる猫ちゃんが、ドライフードだけを食べていると、体は水分不足となり、尿がどんどん濃くなり、泌尿器の病気を引き起こします。
②運動不足
野生の猫ちゃんは、自分で狩りをしたり、餌場まで動いて食べに行ったり、1日の多くを動いて過ごします。運動すると、体の代謝が上がり、体内に代謝水というものができます。そうすることにより、尿量・飲水量が増え、尿が濃くなりすぎるのを防ぎます。
③ストレス
・遊べない
・本能行動の狩りができない
・ヒマ
・トイレが気に入らない
など、ストレスを感じると膀胱炎を生じやすくなります。
いつでもご飯が食べれて、快適な生活環境の猫ちゃんでも、外猫ちゃんとは違う、上記のようなストレスを抱えていることも少なくありません。
つまり…
・水分をしっかり摂取する
・運動する(遊んであげる)
・ストレスをかけない
これら3つのことを意識すれば、猫ちゃんの膀胱炎・尿路結石症のリスクを下げることができるのです!
泌尿器疾患のための療法食を食べることが、全てとは限らないのです。
長くなってしまうため、猫ちゃんの水分摂取と食事の関係については、また改めて書かせていただきたいと思います。乞うご期待!
さいたま市南区 武蔵浦和どうぶつ病院